各所紹介・行事・案内
葛城山麓地域には、見どころが沢山あります。
そんな地域の自慢をご紹介します。
博西神社
その創建や由緒については明らかではないものの、屋敷山古墳の西側にある神社ということから、「墓西」と称され、やがて「博西」と書き改められたと考えられています。
社殿は二社あり、両殿とも同じ規模の一間社春日造(いっけんしゃかすがづくり)で、両殿を障塀でつなぐ連結式の珍しい形式をしています。この本殿は昭和33年(1958年)に国の重要文化財に指定されました。
祭神は北殿が下照姫命(したてるひめ)、南殿が菅原道真(すがわらのみちざね)です。
※春日造(かすがづくり)
日本の神社建築様式の1つで、屋根が曲線を描いて反り、正面 に片流れのひさし(向拝)を付したもの。ひさしと大屋根は一体となっている。身舎正面の柱間が1間(柱が2本)のものを「一間社春日造」という。
置恩寺
この地の豪族であった置始(おきそめ)氏の氏寺として創建されたと考えられています。
置恩寺という名は、置始氏の恩によって建立されたという意味があり、中世以降は布施氏の氏寺となります。本尊は薬師如来坐像で、室町時代のものです。
また、観音堂に安置されている十一面観音立像は、国指定重要文化財で、平安時代に作られたと考えられています。
主な行事
置恩寺会式 (毎年4月25日近くの日曜日)
置恩寺の教本の虫干しを兼ねた会で、僧侶や地元住民の代表らで600巻にも及ぶ大般若経を読み上げます。併せて、国指定重要文化財の十一面観音立像も公開されます。
大宝天皇神社
石垣を築いた段座に鎮座しています。創祀・由来などは不祥です。大正12年(1923年)に大山祇神社を合併したそうです。
祭神は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)です。
主な行事
金比羅祭 4月10日
とんど焼き 1月14日
牛舎
山田地区は、奈良県でも早く、大正時代から酪農が発達しています。
酪農の歴史は古く、大正11年(1922年)に最初の1頭が導入され、昭和30年(1955年)頃には、ほとんどの家で牛が飼われていました。
その後も発展を続け、昭和60年(1985年)には乳牛が1400頭を超えました。
そのなかでも、山田集落は朝日農業賞を受賞しています。
現在では規模を拡大し、20戸の酪農家で乳牛約1000頭を飼っています。
浄願寺
その昔、子宝に恵まれなかった文徳天皇(851~859)がここを訪れ祈願したところ、めでたく世継に恵まれたと伝えられ、文徳天皇ゆかりの『子授け寺』として今日に受け継がれているお寺です。御本尊の阿弥陀如来は、別名『子宝如来』とも呼ばれています。
「子宝に霊験あらたか」な寺として、現在も「御本尊の前で祈願すると子宝に恵まれる」と言い伝えられており、全国から人々が訪れます。
主な行事
修正会 1月1日
春彼岸会 3月春分の日
大施餓鬼会 8月5日
秋彼岸会 9月秋分の日
仏名会 12月5日
除夜の鐘 12月31日
勉強会 毎月第一土曜日
極楽寺
現在の名称は平岡山 不断光院 極楽寺といい、宗派は浄土宗です。行基が開創した寺院のひとつで、もとは真言宗でした。
行基は、巡錫し各地にその実蹟を残していますが、ここ極楽寺はその内の随一といわれている有名な寺院であると伝えられています。
境内にはゾウの永代供養碑がありますが、これは、ゾウは仏教では行(修行・実践)の象徴の生き物とされており、その縁にあやかりたいと建立されました。また、歌人・前川佐美雄の菩薩寺で、歌碑とお墓があります。
※巡錫(じゅんとう)
僧が、各地をめぐり歩いて教えを広めること。
葛木坐火雷神社
「笛吹神社」とも呼ばれている、火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)、天香山命(あめのかぐやまのみこと)祀る神社です。主に火を扱う職業や消防関係、笛やフルートなど楽器の上達を願う方の崇敬を集めています。
境内には県天然記念物に指定されているイチイガシや、大嘗祭(天皇が御即位された年の新嘗祭)の占いの時に使用される波々迦木(ははかのき)、県指定史跡の笛吹神社古墳、日露戦争で政府から与えられたロシア製大砲があります。
主な行事
夏越祭(なつまつり) 7月17日
秋季御例祭 10月24日·25日
鎮火祭 11月15日
新嘗祭 12月6日
新春初詣祈祷 お正月
二塚古墳
葛城連峰の東のふもとの斜面を利用してつくられた前方後円墳で、全長60メートル、高さ10メートルです。
前方部、後円部、造り出し部のそれぞれに横穴式石室があり、1つの古墳に3つの横穴式石室がある、とても珍しい構造をしています。築造は6世紀中ごろと考えられています。